治療例ほか

潜在精巣(陰睾)について

「潜在精巣」とは、精巣が成長に合わせて陰嚢に降りてこなかった結果、お腹の中や鼠径部(後ろ足の付け根付近)に留まってしまう疾患です。「潜在精巣」は他にも、「停留睾丸」や「陰睾」などの言い方をすることもあります。 潜在精巣は、片側だけ降りてこない場合と両側降りてこない場合があります。

▲このお写真は、赤丸で囲った部分に精巣が留まっている状態です。

原因

はっきりとした原因は分かっていませんが、遺伝や環境が関係してると言われています。

繁殖能力

両側:繁殖能力はありません。

片側:繁殖能力はありますが、潜在精巣は子供に遺伝するリスクがあるため、繁殖は推奨されません。

治療方法

外科手術で精巣を摘出(去勢手術)します。

潜在精巣では、通常の精巣と比べて腫瘍化する可能性が”13倍“に増加するという報告があります。そのため、早い段階で去勢手術を行うことが推奨されています。

皮下にある場合は皮膚切開で取ることができますが、お腹の中にある場合は腹腔切開が必要となります。

潜在精巣は、通常の精巣よりも小さいことが多いです。(以下写真参照)

▲右側は正常の精巣、左側は皮下に認められた潜在精巣です

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